ブログ運営

【2019年確定申告】IDパスワード方式で青色申告をe-tax申告してみた

2019年の確定申告から、マイナンバーカードとICカードリーダライタがなくても、税務署が発行したIDとパスワードで、e-Tax申告(電子申告)ができるようになりました。

以前から夫(会社員)がマイナンバーカード方式で確定申告をしていたので家にリーダライタはあり、今年は私もマイナンバーカード方式で申告かなあ、と思っていましたが、せっかくの新しい制度なので

はるまき
はるまき
今年はIDパスワード方式で申告しました。

(もしかしたらなし崩しでIDパスワード方式が継続するかもしれないしね・・・)

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

e-Taxってやったほうがいいの?

2020 年分所得税確定申告から、基礎控除額と青色申告控除額が変わります。

現在の控除 基礎控除38万円+青色申告控除65万円=103万円
2020年分から 基礎控除48万円+青色申告控除55万円=103万円

これだと、控除金額の合計は変わらないのですが、
さらに、2020年分からはe-Tax申告をすることで、青色申告控除が10万円優遇されて65万円になるので、控除金額は113万円になります。

ID・パスワードの発行方法

どこの税務署でもOK

e-tax用のIDとパスワードは税務署に、身分証明書を持参して、その場でPCに必要な情報を入力して発行してもらいます。

発行してもらう税務署は、自分が確定申告をする税務署でなくても、行きやすい場所でいいです。

私は、小田急線新宿駅西口前で新宿税務署が出張ブースでIDパスワードを発行しているときに行き、その場で発行してもらいました。
(自宅=事業所の場所は新宿区ではありません)

持参する身分証明書は顔写真のない国民健康保険証でもOK。

PCで、必要事項を入力し、その場で税務署員さんに身分証明書を見せると、

IDとパスワードを記載した紙をプリントアウトして渡してくれました(後日郵送してくるのかと思っていました。)

ID・パスワード発行費用は無料です。

ID、パスワードの有効期限

IDとパスワードには有効期限はなく、また来年も発行してもらわないといけない、といったことはありません。

ただし簡易方式自体がマイナンバーカードが普及するまでの暫定措置、という位置づけで3年程度の運用、とされています。

ID・パスワードを使って市販の会計ソフトからe-Tax申告は?

発行されたID・パスワードは、確定申告書等作成コーナーでのみ利用できるもので、市販の財務会計ソフトからIDとパスワードでe-tax送信をすることはできません。

e-Tax用ID・パスワードの発行まとめ
  • 行きやすい場所の税務署に身分証明書を持参して発行してもらう
  • ID・パスワードはその場で発行される
  • ID・パスワードの発行費用は無料
  • IDとパスワードには有効期限はない(ただし、3年程度の暫定運用とされている)
  • ID・パスワードでは、市販の会計ソフトからのe-Tax申告はできない

IDパスワード方式のe-taxの送付をしてみた

推奨環境

マイナンバーカード方式では、Internet Explorer 11が推奨環境なのですが、ID+パスワード方式では、GoogleCrome70などの他のブラウザでも作成、送付ができます。

Windows
OS Windows7/8.1/10
ブラウザ Internet Eaplore11
Microsoft Edge 42
Firefox 63
Google Crome 70
PDF閲覧 Adbe Acrobat Reader DC
Mac
OS Mac OS 10.11(El Capitan)
Mac OS 10.12(Sierra)
Mac OS 10.13(High Sierra)
Mac OS 10.14(Mojave)
ブラウザ Safari 11.1
Safari 12.0
PDF閲覧 Adbe Acrobat Reader DC
iOS
OS 10.3/11.4/12.0/12.1
ブラウザ Safari 10.0/11.0/12.0
PDF閲覧 Safari PDF Viewer
Android
OS 6.0/7.0/7.1/8.0/8.1/9.0
ブラウザ Google Crome 70
PDF閲覧 Adbe Acrobat Reader DC

<e-Taxでの青色申告はPCで>

今、国税庁はスマホで手軽に申告、を推していますが、

確定申告書作成コーナーのスマホサイトでは、「給与所得以外の収入」の申告書の作成ができません
青色申告書は作成できません

スマホでも、デスクトップ表示にすればデータの入力はできるようなのですが(途中までやってみた)、
保存データはスマホ形式になり、作業再開時にデスクトップ表示からスマホ形式で保存されたデータは読み込めませんでした。
やっぱりスマホでは青色申告書の作成はできないんじゃないかと思います。

IDパスワード方式で青色申告書、所得税申告書を作成

国税局の確定申告書作成コーナーで、

ID、パスワードを使って申告する

を選択します。

ログインすると、こういうエラーが出るかもしれませんが、無視して次の画面に進んで大丈夫です

申告書を送信した翌日、もう一度ログインすると

「住所等検索が完了しました。」
『OK』ボタンをクリックして次の画面に進んでください。

というメッセージが出ました。

私は青色申告書の作成には、
「フリーランスのための超簡単青色申告」(Excelのマクロを使った青色申告書作成ソフト)で作成し、印刷して確認しています。

国税庁の確定申告書作成コーナーでは、
印刷した帳票を見ながら数字を入力しています。

「フリーランスのための超簡単青色申告」の本を買うと、ソフトをダウンロードするためのパスワードがついてくるので、サポートサイトでそのパスワードを使ってExcelシートをダウンロードして使います。

私は一度だけ本を購入し、翌年からはサポートサイトからその年の分のExcelシートをダウンロードして(1,296 円)使っています。
前期末引継ぎもできるし、自分用に勘定科目や仕訳のカスタマイズもできます。
銀行口座との連動やレシートの取り込みはできないので、日々の取引仕訳はすべて手入力です。
e-Taxには対応していません(「ソフト」といっているけれど、これ、Excelですしね。)

ネット広告で見ることが多いfreeeeは、無料で使ってみることができると宣伝していますが、無料では青色申告で作成する帳票のデータは入力できません。
個人事業主向けのスタンダードプランで、年額9800円になります。
取引の発生回数とか事業の内容によっては、銀行口座のお金の出し入れが連動できるのは、便利なのだと思います。
マイナンバーカード方式のe-Taxにも対応しています。

社会保険料、生命保険料などの添付資料は不要

私は、国民健康保険、国民年金、生保の控除を申請しているのですが、

これまで郵送で申告していた時は、国民年金の払い込み証明書と、生命保険の払い込み証明書を台紙に貼り付けて一緒に送付していました。

e-taxの場合は、これらの添付資料は不要です。
(5年間保管する必要はあります)

<参考リンク>
e-Taxを利用して所得税の確定申告書を提出する場合の「源泉徴収票」や「生命保険料控除の証明書」などの第三者作成書類の添付省略の制度について教えてください。

マイナンバーの記載自体は必要

IDパスワード方式でも、申告書にマイナンバーを記載することは必要です。

しかし、
マイナンバーカードそのものや、
マイナンバーを記載した住民票等の添付は、不要になります。

前年度も確定申告書作成コーナーで申告書を作成して申告していれば、今年度も、前年度のデータを読み込むと、マイナンバーは自動的にコピーされます。

初めて確定申告書作成コーナーを使う人は、作成作業中マイナンバーを入力する画面がありますので、そこで入力します。
なにか自分のマイナンバーがわかるようなもの(マイナンバーカードとか、マイナンバーが記載された住民票とか、正確であればメモでもOK)

申告書の控えはあとから印刷することもできる

青色申告書の帳票と、所得税の帳票ができたところで印刷するステップがあるのですが

送付後も、マイページから送信した帳票の印刷が可能です。

まとめ

IDパスワード方式は、マイナンバーカード方式と比べるとかなり手軽(マイナンバーカード方式は、夫がやっているのを見ていました)。

IDパスワード方式ではAdbe Acrobatが入っていて、ブラウザの種類やバージョンが推奨環境にあってさえいれば、公的個人認証サービス利用者クライアントソフトのインストールが不要で、事前準備セットアッププロブラムファイルのダウンロードと実行もしなくていいです。

この辺を省略できるのは、
「税務署員と直接顔を合わせて身分証明書を見せているから」
ということなのかと思います。

作業中、ひっかかったのは、

ID、パスワードを入力してログインしたときに「データがありません」と言われたことと(無視していいです)、

最後、送信する前の「推奨環境の確認」の段階でマイナンバーカード方式と同じように、事前準備セットアッププロブラムファイルの実行をしなければならないのか?と思うような表示があったこと(必要ないです)。

の2点だけでした。IDパスワード方式の「暫定的運用」がいつまでなのかは不明ですが、2020年分はまだこの方法で申告できるんじゃないかと思います。

基礎控除48万円+青色申告控除55万円+e-Tax優遇措置10万円を受けたいけれど、、

  • マイナンバーカードとICカードリーダライタを現時点で持っていない人
  • マイナンバーカードとICカードリーダライタを持っているけれどこれまでマイナンバー方式でe-Tax申告したことがない人
  • 使用している会計ソフトがe-Taxに対応していない人

は、IDパスワード方式でe-Tax申告しておくといいのではないでしょうか。

IDとパスワードは、市販の会計ソフトで使うことはできませんから、
昨年度までマイナンバーカードとICカードリーダライタを使い、市販の会計ソフトからe-Taxで青色申告していた人は、今回もマイナンバー方式で申告したほうがいいですし、また、e-Taxに対応した会計ソフトを今年度から導入している、という人もマイナンバーカード方式にして、e-Taxにしたほうがいいです。



この記事のURLをコピーする